女性の生理や身体的な変化に伴う不調についての話題が、ウェブやテレビなどで見かけるようになってきました。「生理の貧困」が社会課題として認識されるようになったり、部活動などで女性の心身の状態について男性指導者や家族も理解し、話し合うことの大切さが指摘されたり、それらの話題がSNSや勉強会で取り上げられることも増えています。
しかし、家族や学校、会社の中で生理や女性のカラダ、心身のコンディションのことをオープンに話すのは、まだまだ難しいように感じます。イベントのファシリテーターの淵上(小6男子、小4女子の父親)も、女性特有の心身の変化や生理について子どもたちと話し合えたらと思いつつも、こうしたテーマについて話すことには慣れておらず、どう話しかけたらいいのか迷っていました。
そんな時に、世界中で様々な女子スポーツリーグが発足・活動を広げる中で、女性特有のコンディションの変化について周囲の理解が必要と認識され、新しい動きも始まっていると聞きました。女性アスリートを支える家族や男性も含めたスタッフの間で積極的に理解し、対話を広げようという取り組みも始まっています。
そこで、「女子アスリートが成長できる環境づくり」「女性がスポーツ現場で働き続けられる環境づくり」を目標とする株式会社AILIFE を立ち上げ、代表を務める大橋優花さんをゲストにお招きして話す会を開催しました。
ゲストの大橋さんは、ご自身の女子サッカー選手としての経験をふまえ、スポーツトレーナーとして多くのアスリートの活動や成長をサポートしています。スポーツに取り組む子どもたちや女性アスリートの活動と成長、それを支える人達に数多く接してきた経験をお持ちです。株式会社AILIFEの代表として、「女子アスリートが成長できる環境づくり」「女性がスポーツ現場で働き続けられる環境づくり」を掲げ、現在はスポーツチームのコンサルタントを、オンラインを中心に行っていらっしゃいます。
大橋さんのお話しからスポーツの現場で女性の心身をサポートするためにどんなことが行われ、そこに携わる人がどんな試行錯誤を重ねているのか理解した上で、それをヒントに私たちが親子の間や家庭、あるいは職場などで、女性のカラダやコンディションについての話し合いを広げていくにはどうしたらいいか、一緒に考えました。
職場や組織、そして家庭内でも、大橋さんのような前向きに話を受け止めてくれる存在、フラットな対話の場の設定ができれば、生理の話、性に関する対話を少しづつ広げていくことができるかもしれません。また、男目線ではフラットな場だと思っていても、女性からするとそうではない場もたくさんあるのかもしれないということにも気づきました。
もっと深めてみたい、話をしてみたいトピックもたくさん出てきました。今回はスポーツという分野から女性の性の話を掘り下げる対話の会でしたが、次回も別の角度から、生理のこと、性の話、そして女性が抑圧やプレッシャーを受けない社会とはどういうものなのか、対話の企画をしてみようと思っています。
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