居場所が必要なのは、自己実現や承認よりも、「安全」などの欲求が満たされていないから?

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4月12日に開催した「孤独・孤立を考えるひろば」では、第1回、第2回の内容をふりかえった上で、スタジオメンバーのみなさんが孤独のどのような点に関心あるのか、出し合いました。

これは、孤独・孤立を考えるひろばを2回開催して、各参加studioメンバーが孤独・孤立に対する問題意識、テーマをお持ちだとわかったこと、また、2回の対話を深める中で「●●についても話していきたいですね」とメンバー間での気づきが多く出されたことから、そこで「孤独のひろばを使って、今後どんなテーマを対話をしていきたいのか」をstudioメンバーの皆さんと考える会を開催しようと開催されました。

これからの作戦会議というタイトルで開催されたのですが、参加のメンバーの方から様々なトピックが出され、ユーモアにも飛んだ、笑顔が多い対話の時間にもなりました。途中、 尾崎豊からSEKAI NO OWARIまでを通して、歌詞をお通して、社会はどう変化してきたのか。それによる孤独は、どのように変化したのか。孤独を感じている人は、世代でどのような変化が起きているのか。考えることもできました。

多彩な話に展開した様子は、当日のjamboardの記録からもわかるかと思います。
メンバーの方は、ぜひアーカイブ動画をご覧ください!


話し合う中で、マズローの欲求5段階説から孤独を考える、というテーマが浮かび上がりました。

*マズローの欲求5段階説はご存知の方も多いでしょうし、多くの解説がネットにあります。例えば、こちら

現代社会では、マズローの5大欲求説の第5の自己実現や第4の承認欲求に焦点が当てられがちです。例えば、日本は衣食住も足り、仕事もあるが、自己実現の機会が少ない。もっと職場で承認されることが大切。などといった話の際に、欲求5段階説がよく用いられると思います。

ただ、今、孤独が社会問題になり、「居場所(サードプレイス)が必要」とあちらこちらで話題になっている理由を考えると、実はファーストプレイス(家庭)、セカンドプレイス(職場・学校)が十分に安心し、自分を受け容れてもらえる場になっていないからではないか。「心理的安全性」という言葉への関心が高いのも、それだけ職場などで「安全性が足りない」からだろうし、「毒親」など家族も不安定なのではないだろうか。すると、マズローの第1の生理的欲求、第2の安全の欲求といった基盤が、そもそも実現できているのだろうか。今の日本では、安全の欲求が欠乏しているのではないか、という疑問が浮かびあがりました。
そこで改めてマズローの5大欲求の視点から下記の3つの小テーマに絞って対話を行っていくことになりました。

・孤独と怒り(諦め) ※5月10日(水)20時~
・孤独と家族(職場・学校)※6月
・孤独と居場所 ※7月
「怒り」「家族」「居場所」を通して複雑に絡み合うキーワードを紐解いてみたいと思います。

ぜひ次回の「孤独と怒り(諦め)」にもご参加ください。


23年4月 企画会議アーカイブ動画(メンバーのみ)

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