専門家(プロ)と市民の間に対話は必要なのか?

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みなさん、こんにちは!エンパブリックスタッフの渡邉です!

この記事では、empublic Studio内で毎週開催しているランチトークの様子をご紹介します♫

ランチトークでは、毎週水曜日12:15~12:45のランチ時間を使って「エンパブリックスタジオのいいとこどりができる!」をコンセプトに、おすすめアーカイブ動画の視聴、ミニワークショップなどの企画をおこなっています^^!
https://empublic-studio.jp/3803

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今回の企画は?

今回はもくもく読書会!
ランチタイムの30分を使って、読書をして感想をシェアしあう企画です♪
今日は、エンパブリックが発行している季刊誌「地産地縁 vol.1」を読みました!

https://empublic.stores.jp/items/5ed0e48955fa033a32c068fd

実はこちら無料で読めるもの・・・!
気になる方はぜひ購読してみてください^^!

専門家と市民の間に対話は必要か?

vol.1の特集は、「対話の場の必要性と可能性」!
もっと気軽に健康や医療について専門家もそうでない人も、お年寄りも若い人も、みんなで語り合うための対話の場「みんくるカフェ」が始まったきっかけや場を続ける中での気づきや学びがまとめられていました。

医者と患者の関わり方から、心の健康、介護、発達障害に至るまで、参加した人たちが気になっているテーマについて語れる場として、開始半年で多くの方に参加される場所になりました。

一方で、そんな動きを広げていく過程で、みんくるカフェ創設者であり家庭医の孫さんがさまざまな人から問われ続けていたとおっしゃっていたことがとても印象的でした。

従来の医療の取り組みは目的が具体的です。
「がん患者の課題を語り合う」「依存症患者のための治療のための対話」ならわかるが、医師と市民が答えのない対話をすることに意味があるのか、と何度も問われました。
医師は患者との治療関係においてあえて白衣という権限をまとう役割もあるので、医師と市民がフラットな関係を作っていいのか、医師は本音を話してもいいのか、といった問いかけもありました。

地産地縁vol.1 4ページ目より

この孫さんの言葉を読んで、確かに専門家(仕事・プロとして従事している人)としての一線を超えて個人の思想や考えを出していいのか?答えがない対話をすることによって、専門家という立場が崩れてしまうのでは?という疑問は、医療に全く関係のない私でも共感できることでした。

「お客さまに『わからない』と言ってはいけないのではないのか?」
「プロとして確固たる正解を出せないと、プロである意味がないのでは?」
という気持ちは、純粋な責任感だけではなく、関係性が崩れることで自分の存在意義が揺らぐことへの恐怖心も大きい・・・
そんな中で、わざわざ平場で個人の思いを話す対話なんてやるメリットがあるのか?(メリットがデメリットを上回るのか?)
ということは、医療や福祉に限らず「プロ」が対話というものに対して抱く不安かと思います。


専門家にとっての「対話」の意味

そして、孫さんはそれら問いに対して、対話の意義を探す中で「変容的学習」というキーワードを見つけました。
変容的学習は、新しい考えや価値観に出会うことでものの見方や考え方の枠組み自体が変化することです。

専門性が高く、専門家と市民で情報や知識の差が大きい医療という領域においては、どうしても医者は教える側、患者は教えてもらう側という立場に固定されてしまいがちです。
しかし、対話の場では、医師も市民もお互いに違う立場から問われたり、違う考え方に出会う中で、これまで自分が持っていた価値観や固定された考え方が揺らぎ、他の考え方や違う情報を受け入れることができるようになっていきます。

みんくるカフェでも「死」や「家族」など立場や価値観で捉え方が大きく異なるテーマが扱われており、特に医療という人の生活や人生に触れる仕事だからこそ、様々な価値観を認め、受け入れていく姿勢は、専門家としての仕事をより質の高いものにしていくのだと感じました。


対話と言われると仕事には関係ない、そういうことが好きな人たちがやっていることと思われることもありますが、
自分自身の考えや価値観を言語化し、立場を超えて、考え方の違う人々の言葉を聞き、少しずついろんな考え方や見方を受け入れられるようになっていくという経験は、様々なところで多様化が進む今の時代だからこそ、より必要性が増しているのではないでしょうか?

参加者が自らテーマをつくる対話の型 「縁パブ」

このみんくるカフェでは、エンパブリックが開発した対話の型「縁パブ」を使って対話を進めています。
縁パブでは、主催者が対話の問いを決めて話すのではなく、参加者が自分で話したいテーマや問いを立てるというところが大きなポイントです。

地産地縁の中でも少し触れられていますが、弊社の運営する学びのコミュニティ、エンパブリックスタジオ内でも、縁パブを実際に体験できる企画が定期的に行われています。

あなたもぜひ一緒に「縁パブ」で対話を体験してみませんか?

企画・運営:株式会社エンパブリック

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